もう無理ゲーかもしれない。メーカーはどんどんパワーアップした洗剤・柔軟剤を製造販売しています。
化学物質過敏症の方にとって、洗濯は生命線なのです。全自動で洗濯物を入れて、洗剤入れて、スタート、はい終わり…では済まされません。下手すれば、全ての衣類が台無しになり、挙句洗濯機の買い替えも余儀なくされます。洗濯物、いや洗濯機からも曝露してしまう可能性もあるのです。
公共交通機関や飲食店での椅子を介した移香という名のケツフローラル、お下がりでもらった洋服の柔軟剤・芳香剤、猛臭の給食着、新品だけれど柔軟性を持たせるために柔軟剤が使用された衣類や寝具、カーテン。どこからともなく、不快なにおいはやってきます。
何をやっても取れない。そんな方にぜひ試していただきたいものを掲載いたします。
マイクロカプセルや香料が簡単に落とせない理由
柔軟剤やマイクロカプセル、香料が簡単に洗い落ちない理由は下記の通りです。
そもそも何の香料が使われているかが不明
メーカーは、香料の成分を秘匿することが許可されています。これは、競合他社に技術を盗まれることを防ぐためですが、法的に許可されているため、企業は製品に含まれる具体的な成分を開示することが必要ありません。具体的には、法律で定められた「10%ルール」という規定により、香料の成分が含まれる原料のうち、量が10%未満のものは表示する必要がありません。そのためメーカーは、原材料の成分を秘匿することができます。消費者は製品に含まれる成分を正確に知ることができず、自分が何にさらされているのかを把握することが難しい状況にあります。
合成香料は数千種類の成分から作られ、メーカーはそれらをブレンドして特徴的な香りを作り出しています。香料は香りの基調剤、溶剤(プロピレングリコールなど)、助香剤(香りをより強調するための薬剤)などの混合物であり、そのため製品から特定し、含有量を測定することは困難です。
ただ、洗濯用合成洗剤に含まれている合成香料がどういったものであるか、ある程度の傾向というものはあり、洗剤の香料としてよく使われている合成香料の基材は、安息香酸エステル類ではないかと推測されます。(安息香酸エステルは香料の他、防腐剤としても主に使用されます。)
マイクロカプセルの構造
マイクロカプセルは、非常に小さな袋状の構造をしています。これらのカプセルは洗濯中の摩擦や水の力に対して比較的耐性があり、破れずに衣類の表面や繊維に残ります。そのため、洗濯中にマイクロカプセルに閉じ込められた成分が漏れ出ることが少なくなります。
また、汗や動き、体温などで反応する「香りセンサー」タイプの柔軟剤も存在します。マイクロカプセルを使用し、着用した時に香り、着用していない時には余り香らないタイプの柔軟剤は、長時間香り続けるというキャッチコピー通り、落とすのが困難です。
油や脂質の性質
柔軟剤や一部の香料には油や脂質の成分が含まれています。これらの成分は水に溶けにくく、普通の洗剤では十分に取り除くことが難しいため、衣類や繊維の表面に残りやすく、完全に洗い流すのが困難になります。また、柔軟剤やマイクロカプセル、香料の成分は物理的な接着力や静電気によって洗濯物の表面に吸着し、繊維の織り目や凹凸に入り込んで固く吸着するため、水や洗剤だけでは簡単に取り除くことができません。
前述した安息香酸エステル類も一般的には油性です。安息香酸エステルは安息香酸とアルコールが反応して生成される化合物であり、油や脂肪に溶けやすい特性を持ちます。
濃度の高いホルムアルデヒドと総揮発性有機化合物(TVOC)の影響
ホルムアルデヒド(HCHO)や総揮発性有機化合物(TVOC)は、衣類や布地の繊維と化学的に反応して結合します。この結合は比較的強く、洗濯や換気などの一般的な方法では、落とす事ができません。また、ホルムアルデヒドや総揮発性有機化合物は、時間と共に揮発する性質を持っていますが、その速度は様々な要因によって異なります。衣類や布地が密閉された環境に置かれている場合や、高温多湿な状態が続く場合には、これらの化学物質が長時間にわたって繊維に留まる可能性があったり、濃度が高い場合、その影響も強くなります。濃度が高いほど繊維に浸透しやすくなり、取り除くことが難しくなります。
厚生労働省では、毒性学的知見から決定したものではありませんが、室内空気の状態の目安として、ホルムアルデヒド放散量の基準値は、新築住宅および新築一般建築物100μg/m³(0.08 ppm)以下とされ、総揮発性有機化合物濃度の基準値は400μg/m³(=0.4mg/m³ )を目標値としています。
100μg/m³=約0.1 mg/m³で計算できます。
この数値から判断すると、ホルムアルデヒドは20〜25倍、総揮発性有機化合物は約25倍の基準値を大幅にオーバーしています。しかし、柔軟剤は製品自体を直接嗅ぐものではなく、洗濯目的で使用されます。室内環境により実際の放散濃度が変わるため、一概にはこの濃度だから悪いとは言えないのが現状です。
嗅ぎ続けたら身体に悪いのは間違いないです。
しかし、柔軟剤に使用される化学物質の明確な基準はなく、放散による健康被害などの研究もあまり行われていませんが、以下の研究結果がありましたので、引用します。
洗濯物を室内に干した際の揮発性有機化合物濃度を測定した結果、香料原料や香料溶剤に使用される物質が検出され、TVOC濃度は、強い芳香のある柔軟仕上げ剤を使用した場合に70~140 μg/m² 上昇したと報告している。
国民生活センター:柔軟仕上げ剤のにおいに関する情報提供(2013)
繊維質によって揮発しやすい成分に違いが見られ、繊維と親和性の低い物質の揮発強度が大きくなる傾向を示したことから、親和性の高い物質の揮発が抑制されたと考えられた。 また、同一の化学物質であっても、製品の特性や他の共存成分の違いが揮発量に影響することが示唆された。 洗濯中に室内に揮発する成分については、洗濯された繊維からよりも1Lあたりの揮発強度が大きく、空間容積を考えると揮発総量も多いと考えられた。その成分組成は洗濯物からのものと異なっており、臭気質も異なる可能性が高いと考えられた。 これは洗濯物からの揮発が吸着を経たものであるためと考えられた。
柔軟剤および香り付け剤の繰り返し使用では、揮発成分組成が変化しながら、 全体として高沸点化合物の揮発強度が増加していたことから、 臭気質の変化や臭気強度の増加可能性が示された。 一方、使用を停止した場合には、吸着残留性が高かった高沸点化合物であっても、 数回の洗濯で速やかに揮発濃度が低下していくことが示唆された。 ただし、一部の成分については、今回の繰り返し洗濯試験の範囲では吸着量および揮発量の上限に達していないと考えられ、日常的に継続使用することで、揮発濃度が上昇することや、 使用を停止した際の低下が遅くなることも考えられる。メーカーはマイクロカプセルや会合体、前駆体を利用して低吸着性で揮発性の高い香料成分を洗濯後にも長く香らせることに注力しており、おそらく香料の吸着は単純な単分子の単層吸着ではないと考えられる。
(中略)
製品本来の香りを楽しむためにも、自らの生活環境でのVOC濃度を極端に上げないため、あるいは住宅や職場、学校等での着用時に周辺に高濃度の臭気物質を不用意に拡散させて健康被害を生じさせないために、使用者が用量を守って一定の間隔で柔軟剤等の使用を一旦停止することや室内に吸着蓄積した成分の換気低減、使用停止で脱離しやすい製品の開発などの対応が望まれる。また、そのような製品使用に伴う室内環境に関する調査の実施や健康被害の訴えとの関連を解析する研究などが望まれる。
家庭用柔軟剤等の使用に伴う揮発成分挙動に関する研究
以上の理由から、服についたマイクロプラスチックや香料を完全に除去するのは困難です。
【実際に聞いてみた!】香料メーカーが勧める落とし方は?
大手3大メーカーに直接マイクロプラスチックや香料の落とし方を聞いてみました。
某K社
某L社
某P社
思わず笑ってしまいました。何をしても落とせないので、聞いたのですが…
雑誌に掲載された回答
下記は、週刊金曜日4/7号の特集「もはや配慮のレベルではない日本の香害」記事に掲載された各社の回答です。
出典:香害をなくそうfacebookページより
「どうしたら柔軟剤の香り取り除けますか」という直球さ。こちらの雑誌はこんなに書いていいのかと思うほど、突っ込んで書いてくださるので、読んでいて気持ちがいいです。
メーカーは、いかに生地に香り成分を閉じ込めるか、香りを持続させるかという研究しかなされておらず、落とし方は知らぬ存ぜぬなのでしょう。自社製品のことを何もわかっていない、ということが、各回答を見てよくわかりました。
落とし方を知る前に、消臭のメカニズムを知る
においを発生させる物質は、なんと40万種類以上あり、すべてのにおいを消し去ることは大変難しいことです。人の嗅覚が感じるにおいの原因となる特定の悪臭物質、例えばアンモニアや硫化水素など、約22種類の物質をなくすことにより、においを感じなくすることができます。
においの元となるにおい分子には、酸性・アルカリ性があるため、酸性にはアルカリ性で中和して消臭、アルカリ性には酸性で中和して消臭します。
消臭メカニズム・弊社独自の消臭方法 ~中和・分解・吸着~
前述した安息香酸エステル類は、一般的には酸性です。安息香酸は弱酸性であり、そのエステル類も酸性性質を持っています。ただし、エステルの構造によって酸性度合いは異なる場合があります。これはエタノール(アルコール)に非常によく溶ける性質があり、特にアルカリ性の物質が混ざっていると、溶解性がさらに高まります。一般的に、温度が高くなると安息香酸エステル類の溶出は低下するため、常温で行うことが効果的とされています。
ですが、柔軟剤は製品ごとに使用される成分が異なるため、アルカリ性のものも存在します。アルカリ性、酸性などの種類によって、洗濯物の繊維に影響を与えることがあります。例えば、アルカリ性の柔軟剤は、繊維を傷めることがあるため、繊維が傷んでしまったり、色落ちしたりすることがある一方で、酸性の柔軟剤は、繊維を保護することができるため、色落ちを防いだり、衣服の手触りを良くしたりすることができます。しかし、柔軟剤のアルカリ性や酸性は、素人がにおいを嗅いだだけでは判断できません。
以下にはアルカリ性・酸性に関わらず、大なり小なり効果があった柔軟剤のマイクロカプセルやにおいの落とし方を記載していきます。
柔軟剤などの「マイクロカプセル」や「香料」の落とし方
まず基本は40〜50度のお湯で洗いましょう。付着した香料や化学物質が比較的取れやすくなります。(お湯が使えない方はお水をご利用ください。)なお、使用できるもの・できないものは、個人差があります。個々の状況に合わせて、試してみてください。
エタノールやオキシドールのつけ置き、煮沸、乾燥機の使用も柔軟剤除去に有効と言われますが、私が使用できず試す事ができなかったため、割愛しています。
まず初めに、これを必ずやってほしい!コロコロ!
柔軟剤に使用されるマイクロカプセルは刺激を与えることで破裂し、強烈な臭いや化学物質を放ちます。帰宅後、コロコロなどの粘着テープで、衣類の表面に付着したマイクロカプセルを剥がすようにコロコロすることで、においがかなり軽減します。粘着テープと服を同時につかんで力を込めてしっかり剥がす感じで取ってください。押し付けたりすると破裂するので、あくまでも慎重に、行ってください。
間違えてもコロコロのにおいは嗅がれませんよう、ご注意ください。
発症当時はコロコロ含むテープ類(カムテープやセロテープ、ビニールテープなど)は使用できなかったのですが、唯一こちらだけ使用できました。
つけ置き洗い
においが付着した服はいきなり洗わず、専用のバケツなどを用意し、つけ置きしてください。
私は漬物袋を用意し、衣類やお湯、洗剤等入れ、踏み洗いをし、その後放置しています。ひどいものでも3回ほど繰り返せばだいぶマシになるので、その労力が可能な方は試されてみてください。
着られる服がなくなるので、できることはなんでもやっていました。
つけたあと、においや反応が軽減されれば、その後いつも通り洗濯します。
【一番おすすめ!】塩化マグネシウム(にがり)
塩化マグネシウムは水と反応して、アルカリ水を作ります。
正確に測った事がないくらい、いつも適当ですが…お湯を張ったバケツに服を入れ、服1着に対し、1握りくらいの塩化マグネシウムを入れてつけ置きします。3回ほど繰り返すとだいぶ軽減されます。
色々試した中で、一番効果を感じている方法です!
大容量でコスパも◎お風呂にも入れていました。
酸素系漂白剤(オキシクリーン)
- 酸素系漂白剤:30〜50g
- お湯(40℃前後):5l
お湯で酸素系漂白剤を溶かし、つけ置きします。
- オキシクリーンを使用する場合は、界面活性剤の入っていないものを選びましょう。
- セーターなどニット製品(ウールやシルクなど)には使用できません。
- アクリル製品は熱に弱いため、常温で長時間漬け込みをし、常温で洗います。
- 酸素系漂白剤もにおいのきついものがあるので、注意が必要です。
酸素系漂白剤はCS発症前に使用しており、発症初期にも使用できましたが、その後すぐに使用できなくなり、寛解した今でも使用していません。(暴露経験があるので怖いのです…)下記は当時使用していた、シャボン玉石けんの酸素系漂白剤です。
酸素系漂白剤(オキシクリーン)+セスキ炭酸ソーダ
酸素系漂白剤(オキシクリーン):セスキ炭酸ソーダ=1:3の割合でお湯に溶かし、つけ置きします。
お酢
お湯に穀物酢を大さじ1ほど混ぜた液に浸けます。30分〜1時間ほど浸けて軽く洗い、その後通常通り洗濯機で洗濯します。
- お酢は錆の原因となるため、直接洗濯槽へは入れないでください。
- お酢は穀物酢を使用してください。リンゴ酢や黒酢やすし酢などは砂糖を含むため、さらなる臭いの原因が増えます。
重曹
60℃のお湯に、衣類1kgあたり大さじ1程度の重曹を混ぜ、30分〜1時間ほど浸けます。
一般的に弱アルカリ性で身体にも環境にも優しく、生地が傷みにくいとされる重曹ですが、60℃くらいから水と二酸化炭素と炭酸ソーダへの分解が進むようになり、65℃以上で一気にpH11以上の強アルカリ性の溶液になります。一度強アルカリ性になったお湯は、常温に戻っても液性は変わりません。
強アルカリ性の溶液が皮膚や粘膜に接触すると、刺激や炎症、化学や熱の灼傷を引き起こす可能性があります。具体的な症状としては、赤み、腫れ、痛み、かぶれ、かゆみ、水ぶくれ、ただれ、皮膚の剥離などが挙げられます。
化学物質過敏症の方は、通常よりも化学物質に対する過敏な反応を示す傾向があるため、強アルカリ性の溶液による刺激や炎症がより強くなる可能性があります。
セスキ炭酸ソーダ+クエン酸
セスキを大さじ3〜4杯くらいをバケツに8割ほど入ったお湯に溶かして半日浸けます。絞ったらクエン酸を大さじ3〜4杯ほど、バケツに8割ほど入ったお湯に浸け、さらに半日ほどおきます。
ピリカレ
ピリカレをお湯で溶かし(10Lに5g)、衣類を3時間ほど浸けます。
- 漬け込む場合は10Lに5g、洗濯(水量40L程度)には5gの上限を守りましょう。(石鹸特有の粉っぽさが残ることがあったり、衣類が黄ばんでしまうことがあります。)
えみな
えみなをお湯で溶かし(1Lに対して耳かき1杯程度)、衣類を3時間ほど浸けます。
- 漬け込む場合は1Lに対して耳かき1杯程度、洗濯(水量40L程度)には2gの上限を守りましょう。
- ピリカレよりえみなの方が、低刺激と思われます。
ホッキパウダー
お湯1Lに対し、ホッキパウダー1gを混ぜ、30分〜1時間つけ置きします。
- アルミ製品には使えません。(腐食します)
- レザーには変色の原因となるため、使用できません。
野菜の農薬落としにも効果的です。
竹炭・活性炭などの炭で吸着させる
洗濯前に、炭をいっぱい敷いたバケツや桶、袋などの上に衣類をのせておくと、臭いを吸着させることができます。炭はそのままでも、布で包んでも大丈夫です。使用した炭は、定期的に天日干しをしましょう。2〜3ヶ月に1度交換することで、有害物質に触れることなく使用できます。
また、一緒に洗濯はされませんよう、お気をつけください。衣類が黒くなったり、水分を含んだ炭は空気中に含まれる化学物質を吸う力がなくなります。(炭の穴が塞がることで有害物質が出てきます。)間違えて洗濯されてしまった場合は、天日干しでは戻らないため、ステンレス製の鍋で長時間の乾煎りが必要です。
なお、水中の有害物質を除去する場合は水につけるのは有効です。熱湯で煮出し、天日干しをすれば何度でも使えるので、炭を用途に分けて使用しましょう。
農薬に反応してしまう方は無農薬の炭をお勧めします。私は農薬・化学肥料不使用で栽培された無毒大麻「とちぎしろ」を使った麻炭を使用しています。
\ 農薬・化学肥料不使用の麻炭をみてみる! /
炭はいたるところで、しかもたくさん使うので、反応のない方は100均とかで売っているものでもいいと思います!
オイルナックス
こちらは友人が試したものですが、かなり有効だと思ったためシェアします。(私は使用できませんでした)
柔軟剤の基剤は油性のため、オイル専用洗剤「オイルナックス」で数時間つけ置きし、洗って干すことで、表面についたマイクロプラスチックや香料が落とせます。乾くと接着剤のような薬剤臭が残るため、えみなでつけ置きし、水を変えて洗濯をするとだいぶ落ちます。3回ほど繰り返すとにおいはほとんど残りません。
マイクロバブル発生装置を使用する
洗濯機に取り付けるマイクロバブル発生装置は、小さな気泡を水中に生成する装置です。これらの小さな気泡は、衣類の繊維や汚れに付着し、微細な振動や物理的な刺激を与え、表面をきれいに洗浄します。同時に、衣類に付着した柔軟剤の化学物質やにおいの成分も、繊維から離れ、においが軽減されるのです。
また、マイクロバブルは汚れの浮遊や分散も助けるため、洗濯効果全体を向上させることも期待できます。マイクロバブル発生装置は、洗濯機に取り付けることで簡単に利用できるため、おすすめです。
天日干しする
洗濯物を外に干すと、太陽の光と風で臭いが消える場合があります。特に、風通しの良い場所で干すことが大切です。朝露に当てるとより効果的なので、夜から干すのがおすすめです。
- さらなる移香が起こる可能性がありますので、ご注意ください。
- 捨てる覚悟で1ヶ月ほど外に干しっぱなしにしていると、すっかり軽減された経験があります。
通常天日干しは外に干すことが多いですが、夏場は黒いビニール袋に入れて、車内に放置されるのもおすすめです。炎天下の中停めた車の車内温度は50℃を超え、ダッシュボードの最高温度は75℃に達すると言われています。柔軟剤の化学物質が揮発され、においの軽減にも繋がります。ただし、開封時の暴露には十分ご注意ください。
クリーニングに依頼する
自分で落とせない場合は、躊躇せずプロの力を借りましょう。
ナチュラルクリーニング対応のクリーニングもありますので、ご覧ください。
オーガニックコットン製品には重曹やセスキの使用は控える
オーガニックコットン製品を使用されるCSさんも多いと思いますが、オーガニックコットンを洗濯する際には、炭酸塩入りの粉石けん(重曹など)やセスキ炭酸ソーダなどは使用せず、純石けんや液体石けんを使用することをおすすめします。これにより、オーガニックコットンの柔軟性を保ち、長持ちさせることができます。
オーガニックコットンは、繊維に油分を残すように加工されているものが多く、その油分が柔軟性の源となっています。炭酸塩入りの粉石けんやセスキで洗うと油分が抜けすぎてしまうため、純石けんや液体石けんで洗うことが大切です。
落ちない場合は潔く捨てる
香料や化学物質を落とすのは簡単なことではありません。下手すれば、体調まで悪化してしまう恐れがあります。ご自身の身体と相談し、無理のない範囲で試して、それでも難しければ破棄してしまいましょう。
さいごに
お気に入りの一着かもしれない。数少ない着られる洋服かもしれない。化学物質過敏症の方にとって、「着られる」洋服選びは一苦労です。そんな貴重な衣類が汚染され、体調まで悪化してしまってはとても悲しい。
においの成分や濃さ、衣類の素材などによっても洗剤の必要量、つけ置き時間などは異なります。色々試してみて、自分に合うものを見つけていただければと思います。
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